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石巻工場にセルロースナノファイバー量産設備が稼働

日本製紙が、石巻工場(宮城県石巻市)に建設を進めていたセルロースナノファイバー(CNF)の量産設備が計画通りに完工し、稼働を始めた。この設備は、TEMPO触媒酸化法により化学処理した木材パルプから繊維幅が3~4nmと均一に完全ナノ分散したCNFを生産することができ、年間生産能力は500t。この方法でできたCNFは、透明で、様々な機能付与が可能であることが特徴的だ。

 

日本製紙は2013年に岩国工場(山口県岩国市)に実証生産設備を設置し、技術開発を進めてきた。2015年には、世界で初めてTEMPO酸化CNFに抗菌・消臭機能を付与してシート化し、グループ企業の大人用紙おむつで実用化した。TEMPO酸化CNFは幅広い工業用途での実用化が見込まれ、石巻工場で量産設備が稼働したことにより、事業化に向けた展開を加速していく計画だ。6月には富士工場(静岡県富士市)でCNF強化樹脂の実証生産設備を、9月には江津事業所(島根県江津市)で食品や化粧品向け添加剤用途のCM化CNFの量産設備を稼働することにしている。

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