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富士山頂でCO2濃度の長期自動観測に成功

夏季の1.5カ月しか商用電源を使えない富士山頂で、年間を通して大気中の二酸化炭素(CO2)濃度を測定するため、バッテリー電源で自動稼働するCO2濃度計測機器を開発して、2009年から富士山頂の旧富士山測候所に設置した。これまでに7年間の観測が成功、データを解析した結果、高い精度で測定されていることが確認できた。富士山頂の大気は年間を通して地上の影響を受けない自由対流圏にあり、その大気中のCO2濃度は近傍のCO2の吸収と排出の影響を受けていない東アジアを代表する濃度であると考えられる。

 

従って、富士山頂で大気中のCO2濃度を計測するため、市販の100個のバッテリーの電力で1年間大気中のCO2濃度を高精度で測れる機器と、100個のバッテリーの充電を簡易かつ速やかに行える装置、測定されたデータが毎日衛星通信により送信されるシステムを開発して、長期間の観測を継続できる観測装置を構築。これらを富士山頂にある旧富士山測候所に設置し、富士山頂の大気中のCO2濃度を毎日測定した。その結果、CO2計で得られた測定値とフラスコに採取された空気のCO2濃度の差は約0.04 ppmであり、CO2計は高精度で観測できていることが確認された。

 

富士山頂のCO2濃度は、北半球中緯度の平均的なCO2濃度を示すハワイ島のマウナロア観測所の濃度より平均濃度では1ppm程度高いことが分かった。その平均濃度が400 ppmを超えたのは富士山頂では2014年10月であり、ハワイのマウナロア観測所より5か月程度早かった。今後、このシステムを長期運用することにより、富士山頂の大気中CO2濃度に含まれるアジア域で人為的に排出されるCO2と吸収されるCO2の情報を解析し、本地域の炭素循環の変化およびアジア域が地球環境に与える影響を明らかにできる。

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