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木の香り広がるシェアオフィス 横浜「TENTO」山北の間伐材利用

 横浜市の馬車道駅近くのビルに、山北町など県西地域の木材がふんだんに使われているシェアオフィスがある。その名も「TENTO(テント)」(中区北仲通3丁目)。自然のなかのようにリラックスできる場所を――と名付けられた。
 約100平方メートルのオフィスいっぱいに、木の爽やかな香りが広がる。仕切りなどに使われている板は一枚一枚、色や木目が異なり、ざらざらとした手触り。オフィスには「手作り感」があふれる。
 「自然が好きという人が集まっている」と話すのは、オフィスの運営会社「関内イノベーションイニシアティブ」のディレクター森川正信さん(41)。入居する11社の業種は様々だが、自然が好きな人同士でコミュニケーションも増えるという。
 森川さんは横浜出身。自然豊かな空間で生活することに憧れがあったという。
 2014年6月、新規事業の調査のため、山北町を訪ねた。山林を歩くと、「たんころ」と呼ばれる、短く切断された間伐材が多数散乱しているのが目に入った。使い道がほとんどなく、山林で放置される木材だった。
 そうした間伐材を都会で活用することで、木材の新しい使い方としてPRできないか――。そんな発想が浮かんだ。
 そのころ、山北町森林組合の池谷和美専務も、木材需要の低迷に危機感を募らせていた。県によると、約40年前に1立方メートルあたり3万3500円だった県産スギ丸太の価格は、安い輸入材の大量流入や合板用材の利用増加などから、近年は同9千円まで下落していた。
 池谷専務は、森川さんの「シェアオフィスを作るので、山北の木材を使わせてほしい」という依頼に応じ、不要な間伐材の切れ端などを無償で提供した。
 オフィスは15年3月に完成。間伐材の使い方に池谷専務は衝撃を受けたという。「自分には全くない発想で、とてもうれしかった。将来的に木材の利用拡大につながってくれれば」
 山北町の森と横浜を結ぶTENTO。森川さんによると、利用者の間では「木のぬくもりを感じることができて快適」「都会の中で新鮮」と好評だという。

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