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温室ガス、海外削減優先 経産省が案、環境省は国内重視

 地球温暖化対策の長期戦略について、経済産業省は7日、海外で温室効果ガスの排出削減に貢献することを柱とした最終報告書案をまとめた。3月に公表された、国内削減の徹底をまず重視する環境省案と姿勢が大きく異なっている。政府は両省の案をもとに長期戦略づくりを進めるが溝は大きく、主要国より大きく出遅れる可能性がある。
 長期戦略は2015年に採択された温暖化対策の国際的枠組み「パリ協定」で、各国が20年までに国連に提出するよう求められている。昨年の伊勢志摩サミットでは先進7カ国(G7)は20年より「十分に先立って」提出すると合意。米仏独とカナダはすでに提出し、イタリアと英国も5月のG7サミットに向け、準備を進めている。
 日本は50年までに温室効果ガスを80%削減する目標を掲げている。経産省案は、現在年約14億トンの排出量を国内だけで8割減らすのは難しいとして、技術革新と国際貢献で地球全体での削減を進める。最大年100億トン程度の削減余地があるとする。環境省案は、最新の省エネや再生可能エネルギー技術が普及した将来像を示し、国内だけで「80%減」達成を目指す。
 

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