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富良野自然塾・旭山動物園タッグ 環境教育充実へ活動結ぶツアー 6月以降 /北海道

 作家の倉本聰氏が理事長を務める富良野市のNPO法人「C・C・C富良野自然塾」と、旭川市の旭山動物園が環境教育の分野で連携することになった。倉本氏は8日に同園で開かれた記者会見で「旭山は動物主体、塾は植物主体に環境教育をやっている。一緒になって一つのことができれば」と話した。
 昨年10月の北海道アウトドアフォーラムで、動物園と自然塾の職員が意見を交わしたのがきっかけ。
 自然塾は、閉鎖されたゴルフ場を森林に戻そうと2006年に設立。歩きながら地球の歴史を学ぶ道などを整備し、修学旅行や企業研修で年間4千~5千人が訪れる。動物園も、飼育動物のふるさとの環境を考えてもらおうと、展示の仕方を工夫したり教育活動に力を入れたりしている。
 両者の活動は「かわいいかどうか」や「人間に害になるかどうか」を基準に生き物を振り分ける人間本位の考え方や価値観を揺さぶろうとする点で一致している。互いの取り組みをつなげれば教育内容が充実し旅行者の確保にもつながるとして、3月末に自然塾と市が連携の覚書を交わしていた。6月以降、塾の環境教育プログラムと園の学習見学を組み合わせた1泊2日のツアーを実施するという。
 坂東元園長は「食う食われる関係の動物が共存する自然の本質を、しっかり心で捉えられる教育活動ができると思う。全国のどこにもないようなプログラムにしたい」と話した。

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