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安全に伐採訓練、センターが開所 県林業試験場 

 安全に木の伐採や枝払いをする方法を学ぶ「とっとり林業技術訓練センター」が28日、県林業試験場(鳥取市河原町)に開所した。林業の安全教育に力を入れているオーストリアを参考に、県が約2500万円かけて整備した。
 木造平屋で約50平方メートル。チェーンソー作業の訓練装置4種類を備える。オーストリアの林業研修で使われる装置をもとに、建設機械のレンタル大手「レンタルのニッケン」(東京)が開発・製造した。伐採、枝払い、風倒木切断の安全な手順を繰り返し練習でき、チェーンソーが跳ね返る「キックバック」の危険性も学べる。
 県林政企画課によると、県内では伐採作業に伴う死亡事故が2015年度に4件起きた。オーストリアでは、安全教育の強化やチェーンソー防護衣の着用義務化などで1990年以降、素材生産量が約1・5倍に増える一方、事故件数が半分以下になっている。
 昨年8~9月にオーストリアで林業研修を受け、この日、訓練装置で実演した県東部森林組合の塚本耕司さん(37)は「平地でしっかり基礎を身につけられる」と話した。
 県は18年度までにこのセンターでの研修を通じてチェーンソー指導者50人を育成する計画だ。希望する事業体の研修などにも活用していくという。

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