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「イフガオの棚田」保存支援、次の3年へ 日比研究者ら輪島でフォーラム

 金沢大などがフィリピンの世界農業遺産「イフガオの棚田」で取り組んでいる「イフガオ里山マイスター養成プログラム」が3年の実施期間を終え、総括の国際フォーラムが1月31日、輪島市の能登空港ターミナルビルで開かれた。日比両国の研究者らが参加して成果を確認し、支援の継続に向けて意見を交わした。
 プログラムは金沢大を中心に、国際協力機構(JICA)の支援を受けて2014年2月に始まった。イフガオの棚田では若者の農業離れなどから耕作放棄地が増えており、能登で培った人材育成のノウハウを取り入れ、現地で棚田保存に携わる人材を3年計画で育ててきた。
 会合で、金沢大の中村浩二名誉教授がプログラムの成果について報告し、「3年間で51人がプログラムを修了し、現地で環境ビジネスなどに取り組んでいる」などと紹介。「フェーズ2」として支援を3年間延長してプログラムの強化を図り、能登や佐渡への成果の還元を目指す考えを示した。すでにJICAに申請済みで、3月にも結果が出るという。
 イフガオ州のアルベルト・パウィンギ知事特別補佐官は「心から感謝している。修了生がイフガオのためにすばらしい仕事をすると確信している。プログラムのさらなる発展を祈る」とあいさつした。

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