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CO2封じ込め再開へ 苫小牧沖、経産省実証試験 /北海道

 地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)を苫小牧沖の海底地層に封じ込める「CCS」実証試験が、早ければ来年2月にも再開されることになった。経済産業省が28日、CO2の漏出を監視する計画の変更許可書を環境省に提出し、受理されたと発表した。
 「CCS」は、排出ガスからCO2を分離・回収して地中深く封じ込める技術で、苫小牧沖で国内初の本格的な試験が行われている。今年度から3年間で約30万トンの注入を目指し、これまでに約7千トンを注入したが、6~7月の調査で海水のCO2濃度が一部で基準値を超え、注入を中断していた。環境省は10月、追加調査の結果から「漏出はなかったと考えられる」とし、漏出の有無を総合的に判断できる監視計画を策定するよう求めていた。
 経産省は、従来の採水調査に加え、音波や化学センサーなどによる調査を監視項目に追加。1カ月の公告縦覧後、許可通知が出れば注入を再開する。同省の松村亘・地球環境連携室長は「これからも安全性を重視して慎重に試験を進めたい」と話した。

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