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津軽に県内絶滅種の水草「フサタヌキモ」 ため池で偶然、半世紀ぶり確認

 弘前市みどりの協会は14日、県内ではすでに絶滅したとされていた日本固有の水草「フサタヌキモ」が津軽地方のため池で発見されたと発表した。7月に協会の臨時職員だった渡辺宏巳さん(51)が見つけ、水草の研究で知られる神戸大の角野康郎教授が9月に確認した。県内では、ほぼ半世紀ぶりの確認になるという。
 フサタヌキモは池や沼などに浮遊し、「捕虫嚢(のう)」と呼ばれる袋状の器官でプランクトンなどを捕らえて食べる食虫植物。花びらが開かない「閉鎖花」を水中につけるのが特徴だ。
 環境省はレッドリストで「近い将来、野生での絶滅の危険性が高い種」に分類している。県内では1969年に編まれた本に、弘前市内の池で採取されたフサタヌキモのスケッチがあるのが最後の記録。県のレッドデータブックは「県内ではすでに絶滅したと考えられる野生生物」としている。

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