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15年度、温室ガス排出3.0%減 20年度目標を達成

 環境省は6日、2015年度の温室効果ガスの排出量(速報値)が前年度比3・0%減の13億2100万トン(二酸化炭素〈CO2〉換算)だったと発表した。05年度に比べ5・2%減で、森林がCO2を吸収した分を含めなくても政府の20年度までに3・8%減らすという目標を達成した。
 環境省が各省庁などのデータから分析。東京電力福島第一原発事故で国内の原発が止まって火力発電が増えたことなどから、10年度以降ずっと増え続けていた。14年度に減少に転じ、15年度はさらに減った。
 同省によると、省エネの取り組みが進み、再生可能エネルギーが増えたことによるという。また、15年8月に九州電力川内原発が再稼働するなどして火力発電が止まり、約400万トン分のCO2が減ったとしている。さらに、15年度は冷夏暖冬だったことで冷暖房の電気やガスなどが減ったのも一因としている。
 政府は今年5月、50年に80%の温室効果ガスを削減する目標を盛り込んだ地球温暖化対策計画を閣議決定した。20年度には05年度比3・8%削減とした。14年度の排出量は2・3%減で、森林がCO2を吸収する分を加えれば約6%減。15年度はCO2の排出量だけで目標を上回った。
 ただ、従来の地球温暖化対策の国際ルール「京都議定書」で基準にした90年度に比べると逆に約4・3%増えている。

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