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松食い虫被害悪化 駆除追いつかず 庄内海岸林

 松枯れを招く「松食い虫被害」が庄内海岸林で広がり、今年度は、過去最悪だった昨年度を更新する勢いとなっていることが、県や林野庁の庄内森林管理署の調査で分かった。県や地元市町などでつくる会議で報告された。被害に遭った松の伐採などの作業を来年1~3月に集中して進める必要があるという。
 県によると、昨年度の民有林の被害は約1万8800立方メートルだったが、今年度は集計途中の11月22日現在ですでに3%余り増えて約1万9500立方メートル。また庄内森林管理署によると、国有林では同日現在で昨年度に迫る7205立方メートルだが、集計が完了すれば昨年度を1割程度上回る見通しという。
 庄内海岸林の被害は減少傾向だったが、2012年度から増加に転じた。そのため県と遊佐、酒田、鶴岡の3市町などは15年度、松くい虫被害対策強化プロジェクト会議をつくり、松枯れを起こすマツノザイセンチュウ(線虫)を媒介するマツノマダラカミキリの駆除に力を入れてきた。しかし、温暖化の影響などでマツノマダラカミキリの羽化の時期が早まり、駆除が追いついていないとみられるという。

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