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「えびすの森」自然の宝庫 西宮神社、特別公開

 西宮神社(西宮市社家町)が23日、「えびすの森」を特別公開した。市民ら約50人が、普段は立ち入ることができない貴重な生態系に触れた。
 森は、境内北西にある約2・6ヘクタールの常緑広葉樹林。うち約1・3ヘクタールは県指定の天然記念物で、樹齢約300年のクスノキなど植物約300種のほか、フクロウやカブトムシなど多様な生物の宝庫になっている。
 2003年から植生調査や保全に取り組む神戸大学大学院農学研究科の石井弘明准教授(46)=森林生態学=によると、亜熱帯性のシュロやトウネズミモチといった外来植物が侵入し、在来種を脅かしている。
 参加者は石井さんの説明を聞き、森を歩きながら発芽1~2年のシュロを抜いたり、植物の生育を妨げるカラスが落としたプラスチックゴミを拾ったりした。
 石井さんは「都市のなかに取り残された森を守るためには人が手を入れることが必要。多くの人に親しんでもらい、次代に残していきたい」と話した。

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