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アユの遡上が球磨川で半減 県が報告 

 全国有数のアユの漁場とされる球磨川で、2年前からアユの遡上(そじょう)が大幅に減っている。県によると全国的な傾向で、海水温の上昇や気温、降水量、アユを狙うカワウの増加など複合的な原因が考えられるという。
 県営荒瀬ダム(八代市坂本町)の撤去工事に伴い、26日にあった地域対策協議会で県が報告した。
 県水産振興課によると、毎年2~5月に稚アユが八代海から球磨川に遡上。夏に成長し、9~11月に産卵のため下流へ向かう。10~12月に産卵して死に、卵は孵化(ふか)して海へ流下する。2013年の遡上数は200万匹を超えていたが、14~16年の3年間はいずれも100万匹を切ったという。
 アユの遡上を止めてしまうとして、12年から荒瀬ダムの本格的な撤去工事が始まった。17年度に完了予定で、すでに川の自然な流れが戻りつつあるという。県は遡上の減少があるにしても、「長期的な視点から、荒瀬ダムの撤去はアユ資源に好影響を与える」と説明している。

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