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ナラ枯れ招く昆虫、一網打尽 漏斗形わな、大阪の公園で効果

 各地で被害が出ているブナ科の広葉樹が枯れる「ナラ枯れ」。これを防ぐには原因の菌を運ぶ小さな昆虫の活動をいかに防ぐかが鍵を握る。新たな手法で効果を上げている所もある。
 ナラ枯れを防ぐには、木の幹にシートをかけて虫が入り込めないようにする方法や、ナラ枯れが起きた木を切って幹にいる虫を殺す方法などがある。だが1本ずつシートを巻くのは手間がかかる、木が斜面にあると処理が難しい、ことなどが課題となっている。
 大阪府枚方市の山田池公園では、山登り仲間でつくる会が、2013年からナラ枯れを防ぐわなを仕掛けている。今年は約30本の木の幹回りに設置した。わなは、漏斗形の材料を縦に20~25個つなぎ合わせた形で、一番下にエタノールが入った容器がある。エタノールや先に木に入った虫が出すフェロモンにつられて飛んできた虫が漏斗部分に当たって落ち、下の容器にたまる仕組みだ。虫を誘う効果があるので、木を守りたい範囲に一定の割合で設置すれば、効率的に捕獲、駆除できる。
 会によると、このタイプのわなで13~15年に計約100万匹を、今年も10月1日までに約18万匹を捕まえた。14~16年は設置した区域で枯れた木が確認されなかったという。会の須崎保会長は「大きな木を守ろうと思って始めた。防除法の効果を実感している」と話す。
 京都府八幡市の石清水八幡宮境内の参道沿いにも、昨年から同様のわなが約20本の木に置かれている。わな周辺で昨年まで確認されたナラ枯れが今年は起きていないという。
 約10年前にわなを開発した京都府森林技術センターの小林正秀主任研究員は「一度に大量の虫が木を攻撃するのを防ぐ効果がある」という。大量に入らなければ枯れない場合もある。生き残った木は、虫を殺す物質を出して再び侵入されても枯れるのを防ぐといい、短期間の集中攻撃を避けることが対策のポイントだと指摘する。

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