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象牙、違法市場閉鎖勧告へ 決議案採択見通し ワシントン条約会議

 南アフリカのヨハネスブルクで開かれている野生動植物の取引に関するワシントン条約締約国会議で、絶滅が心配されているアフリカゾウを保護するため、象牙の密猟や違法取引の原因となる国内市場の閉鎖を求める見通しとなった。29日、採択にかける案の概要がわかった。表現にはあいまいさが残り、日本が閉鎖対象になるか解釈が分かれる。
 非公開で開かれた締約国会議の作業部会は28日深夜(日本時間29日未明)、「密猟または違法取引の原因となる国内の象牙市場を持つ国は、国内市場を閉鎖するための措置をとるよう勧告する」との修正決議案をまとめた。出席者への取材で明らかになった。
 合法的な国内市場を抱える日本も賛成するとみられ、ゾウの保護策などを協議する第2委員会で10月2日にも採択される方向だ。
 ゾウの密猟に悩むアフリカ諸国が提案した当初の決議案は、「すべての国内市場を閉鎖すべきだ」となっていた。判子などの市場を抱える日本は「国内市場は適切に管理されており、密猟の増加とは関係がない」などと反対し、激しい議論となった模様だ。
 一方、海外の環境団体は早くも反発。ゾウ保護団体「セーブ・ジ・エレファンツ」のネスリ・ナルワ氏(37)は「修正案では今後も密猟は続いてしまう。密猟を止めるにはすべての市場を閉めるしかない」と話した。

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