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レッドリスト明暗 ヒガシゴリラ、絶滅危険度引き上げ ジャイアントパンダは引き下げ
- 2016/09/05
- 朝日新聞
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国際自然保護連合(IUCN、本部・スイス)は5日、絶滅の恐れがある動植物を記載した「レッドリスト」の最新版を発表した。アフリカ東部に生息するヒガシゴリラが違法な狩猟で激減しているとして、絶滅危惧種の3段階の分類で最も深刻な「絶滅危惧1A類」へと、危険度を引き上げた。
IUCNは8万2954種を評価し、そのうち2万3928種を絶滅の危機にあるとしている。
ヒガシゴリラにはヒガシローランドゴリラとマウンテンゴリラの2亜種がいる。IUCNによると、密猟などでヒガシゴリラの生息数は20年間で70%以上減り、現在は5千頭以下とみられる。大型類人猿6種のうち、ヒガシゴリラを加えた4種が絶滅寸前だ。
一方、ジャイアントパンダは中国政府による森林保全や再生により生息数が増えており、絶滅危惧種で最も下の「絶滅危惧2類」に引き下げられた。ただ、地球温暖化が進むと今後80年でジャイアントパンダがすむ竹林の35%以上が失われる可能性があるという。