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CO2注入を一時中断 海底の濃度、一部基準値超 苫小牧沖 /北海道

 苫小牧沖の海底地層に二酸化炭素(CO2)を注入する「CCS」試験をしている日本CCS調査(東京)は8日、海底付近のCO2濃度が一部基準値を超えたため注入を一時中断し再調査していると発表した。同社は「自然変動と考えられる」としている。
 同社によると、6~7月に実施した海洋環境調査で、1回目は8地点のうち5地点、2回目は32地点のうち2地点で経済産業省と環境省が定めたCO2濃度に関連する基準値を上回った。同社の澤田嘉弘常務は「地理的にも時間的にも不連続で分散しており、自然変動の範囲内と考えているが、さらに調査して万全を期したい」と説明した。
 同社は4月6日から5月24日までに約7千163トンのCO2を注入。8月からの注入再開を目指していたが、再開は早くても9月以降になると見られ、「当初予定の(初年度の)年10万トン規模の注入は難しい」との見方を示した。
 「CCS」は地球温暖化の主因とされるCO2を地中深くに封じ込める技術。

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