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カタツムリの殻に呼吸のための「穴」 信州大など研究チーム発見 【大阪】

 殻にふたをして天敵から身を守るカタツムリが息をするための極細の通気口を、信州大とロンドン自然史博物館の研究チームが見つけた。あまりに穴が小さく、種が発見されてから約150年間、見落とされてきたという。
 カタツムリにはふたを閉じても息ができるようにシュノーケルのような筒を備えている種類がいる。しかし日本や東南アジアなどに生息する「ムシオイガイ」に属する種類は、筒はあるがその先には外に通じる穴がない。
 信州大のバルナ・パルゲルゲイ研究員らは、タイで捕獲された長さ1センチ前後の種類の殻を薄く削り、電子顕微鏡で観察。筒につながる直径16マイクロメートルほどのトンネルが殻の表面に沿って何本もあり、通気口の役割を果たしていることを発見した。トンネルは長さ約7ミリで50本以上あった。
 信州大の浅見崇比呂教授は「穴の作り方をまねできれば、微小な穴を低コストで作る技術の開発にも使えるかもしれない」と話している。
 英科学誌バイオロジー・レターズに発表した。

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