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県博物館で化石、きょうから公開 国内初発見の絶滅哺乳類

 国内で初めて発見された絶滅哺乳類カリコテリウム類の化石の特別公開が3日、関市の県博物館で始まる。サイやバクに近い動物だが、鋭いかぎ爪を持つのが特徴。東アジアで頭骨や歯の化石は見つかっているが、国内での生息は今回初めて確認された。
 化石は100年以上前に御嵩町で見つかり、サイの大腿(だいたい)骨の化石として県博物館で保管されてきた。ところが、サイの化石の研究者らが3年前から骨の特徴を調べ直したところ、78万年前までに絶滅したカリコテリウム類シゾテリウム亜科のものであることが先月、判明した。
 2日に開かれた報道陣向け発表会で、博物館の服部創紀学芸員は「シゾテリウム亜科はユーラシアから北米に広がったと考えられており、国内での発見はそれを補強するもの。古い化石は情報が不明だったり、紛失してしまったりすることもあるが、しっかり保管されてきたことが発見につながった」と意義を語った。

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