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「サイの化石」じつは絶滅哺乳類でした 国内では初発見 岐阜県博物館保存【名古屋】

 岐阜県博物館は26日、同県御嵩町で約100年以上前に見つかり、サイとされていた化石が、絶滅した哺乳類カリコテリウム類の化石と判明したと発表した。日本では初の発見で、国内でも生息していたことが証明されたとしている。
 この博物館で保存されていた化石で、大阪大学総合学術博物館の半田直人・研究支援推進員と、元岐阜県博物館学芸員の河部壮一郎・福井県立恐竜博物館研究職員の共同研究で明らかになった。米国際誌「ジャーナル・オブ・バーテブレイト・パレオントロジー」7月号に論文が掲載された。
 半田氏と岐阜県博物館によると、ひざの関節部分などの特徴からカリコテリウム類シゾテリウム亜科のものと判明。78万年前までに絶滅したとされ、近縁種はいないという。
 化石は長さ約60センチ、幅約10センチの太ももの骨。1917年以前に御嵩町で発見されたとの記録があるが、詳しい時期や場所は不明という。
 これまでは1800万年前に御嵩町周辺で生息していたサイの化石とされていたが、サイの化石を研究していた半田氏が2013年夏に岐阜県博物館を訪れ、この化石がほかのサイの化石と特徴が異なり、むしろカリコテリウム類の特徴に似ていたことから、共同研究が始まった。
 同博物館は8月2日に報道向け発表会を開き、3日~9月30日に化石を特別公開する。

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