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森を健康診断 豊田、125人が参加

 人工林の状態を調べる「森の健康診断」が5日、豊田市旭地区であった。地元住民らでつくる実行委員会の主催で、県内外から125人が参加。植林の混み具合や森林内の植生などを丁寧に調べた。
 同地区では昨年度から、3年計画で地区内全域の診断を行っており、今年は29カ所の人工林が対象。参加者は釣りざおやロープなどを使い、林の中に線を引いて木の混み具合をチェックするとともに、腐葉土に覆われている割合などを測定した。
 診断のきっかけは、2000年の東海豪雨だった。適切な間伐がなされていない荒廃した人工林は保水力が衰えており、同市の人工林では大雨で土砂と樹木が流れ落ちる「沢抜け」が数多く発生。このため、住民や行政、研究者らが05年から、10年間にわたって矢作川流域の人工林を中心に診断を行ってきた。
 旭地区での実行委員長を務めた元教員の藤谷常寿さん(77)は「人工林の持ち主が近くに住んでいないケースも多い。手入れは待ったなしの状態だ」と話す。今回の調査結果は、12月に中間報告される。

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