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特定外来生物、県内広く分布 在来の生態系に脅威 県立大調査

 在来の生態系を脅かす外来種の植物が県内に広く分布していることが県立大の渋谷晃太郎教授(環境政策)の研究室の調査で明らかになった。特にオオハンゴンソウ(北米原産、キク科)がほぼ全域に分布していることが確認された。
 海外を起源とする外来種で、生態系や農林水産業に被害を及ぼすおそれがあるものは、外来生物法で「特定外来生物」に指定され、栽培や保管、野外に放つことが禁じられている。植物のほか哺乳類や両生類、魚類などが指定されている。
 県によると、県内で確認されている特定外来生物は、植物ではオオハンゴンソウとアレチウリ(北米原産、ウリ科)など。他県では、これらの植物が繁殖した場所では他の植物がほとんど生育しないといった被害が発生している。
 渋谷研究室が昨年10月、県の協力を得て市町村の自然環境担当部署に特定外来生物の分布状況についてアンケートした。
 最も多くの市町村から分布情報の報告があったのがオオハンゴンソウだった。二戸、宮古、花巻、遠野、滝沢の各市、紫波、金ケ崎、岩泉の各町のほぼ全域に分布していた。アレチウリは陸前高田市、金ケ崎、岩泉両町でほぼ全域に分布。河川敷などで急速に拡大しているという。

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