木質バイオマス発電所稼働　大野に県内初、１．５万世帯分

　大野市七板に県内初の木質バイオマス発電所が完成し、１日から営業運転を始めている。最大出力は一般家庭１万５千世帯分の７千キロワット。県内の間伐材や製材端材などを燃料に使い、林業の再生、山の整備につながると期待される。
　木質バイオマス発電は、木材チップなどを燃やして発生した蒸気でタービンを回す。大野市の誘致で、神鋼環境ソリューション（神戸市）が約３万１千平方メートルの敷地に約４０億円をかけて建設。子会社の福井グリーンパワー（大野市）が運転を担う。発電した電気は、国の再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度を活用して売電し、年１２億円の売り上げを見込む。
　年間に使う燃料の木材は約７万～８万トン。うち５万～５万５千トンを間伐材で、２万～２万５千トンを製材の端材やダム開発で出た木などで賄う予定。敷地内には国や県の補助を受けてチップ化工場も整備し、燃料生産から発電までできる。