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白神周辺で11月から ニホンジカの試験捕獲

 有識者でつくる「白神山地世界遺産地域科学委員会」(委員長=中静透・東北大大学院生命科学研究科教授)が8日、秋田市であり、白神山地周辺で目撃情報が増えているニホンジカについて、国は11月から試験的な捕獲を始めると公表した。
 林野庁東北森林管理局が同日示した捕獲案によると、世界遺産周辺地域内の秋田、青森両県のそれぞれ1自治体で、小型の囲いワナを設置する。雪が降り、シカがエサを求めて里山に下りてくる11~3月に実施。捕獲後にDNA検査し、シカがどこからやって来たかも調べるとした。
 委員からは「シカによる被害が出てからでは遅いので、確実に捕獲するべきだ」など賛成の声が出る一方、方法について「取り逃がすとかえって捕まりにくくなるので、雪の上の足跡を追跡した方が良い」などの提案もあった。同局は委員の意見を参考に捕獲方法を検討する。
 国によると、昨年4月から今年1月までに白神山地周辺で目撃されたニホンジカは計31頭。計5頭だった2013年度から年々増加しており、昨年10月には世界遺産地域内でも初めて目撃されている。

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