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琵琶湖一望の棚田、オーナー募集 収穫米40キロなどプレゼント 滋賀・高島

 琵琶湖を一望できる滋賀県高島市鵜川地区の高台に広がる棚田を再生しようと、地元農家らが棚田のオーナー制度を始める。高齢化した農家と都会からのオーナーの交流で地域に活力を生み出し、耕作放棄された田んぼの復活に結びつける取り組みだ。
 「鵜川の棚田」は同市の南端、JR湖西線の山手に石積みで築かれた約40ヘクタール。地区の農家は60~80代が占め、ほぼ半分の田に雑草が茂る。1999年には「日本の棚田百選」の候補にもなったが、選定から漏れた。落選の理由は耕作放棄地の多さだった。
 地区の国道161号沿いには2003年、農産物直売所「うかわファームマート」が完成。農家らが中心となった運営協議会は、今のうちに手を打たないと棚田の荒廃が加速すると危機感を抱き、オーナー制度の導入に踏み切った。
 募集するのは1区画(100平方メートル)3万円で30組。2月末まで受け付け、5月15日に田植え、9月中旬に稲刈りをする。農作業は保存会が担当する。オーナーには収穫米40キロのほか、ファームマートの商品券1千円分やドリンク券などが贈られる。
 保存会発起人の山田善嗣さん(60)は「JR湖西線の列車を撮影するために人がやって来るくらい景観が抜群。棚田のお米のおいしさを味わってほしい」と話す。問い合わせは、うかわファームマート(0740・36・1443、水曜定休)へ。

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