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汽水域研究者集いシンポ 島根大、宍道湖の変化発表 松江

 島根大など汽水域を研究する機関の合同研究発表会が9日、松江市御手船場町の労働会館で始まった。初日は、宍道湖の生態系変化をめぐる最新の研究発表を集めたシンポジウムがあり、約80人が参加した。
 宍道湖で突発的な水草の分布拡大が問題になっていることについて、島根大汽水域研究センターの國井秀伸教授は、「水が濁って植物プランクトンが優位な状態だった宍道湖は、2006年の大雨で一時的に淡水化されたことが引き金になり、水が澄んで水草が優位な状態に変わった」との見解を示した。
 基調講演した滋賀県立大の大久保卓也教授も、シジミが激減している琵琶湖の状況について「富栄養化が抑制されて水の透明度が上がったが、光が通りやすくなって水草が増えた。流れが停滞して局所的にアオコが発生したり、湖底の酸素濃度が低くなったりというデメリットがある」として、水草の適正管理の必要性を訴えた。回収した水草の有機肥料への活用をめざす研究発表もあった。
 

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