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天然記念物オオトラツグミ、さえずりで86羽確認 奄美大島

鹿児島県の奄美大島だけに生息する国の天然記念物オオトラツグミの一斉調査が3月19日、島を縦断する林道などであった。島内外から参加したボランティア調査員118人が早朝に往復4キロ歩いてさえずりを聞き、86羽の生息を確認した。

NPO法人「奄美野鳥の会」(奄美市)が1994年から続け、今年で30回目。調査員2~3人が1組となり、さえずりの方向や遠近を調べて生息数を推定している。調査開始当初は50羽に届かなかったが、昨年は過去最高の108羽だった。永井弓子会長は「増減はあるが、生息数は高い水準で推移している」と話した。

オオトラツグミは体長約30センチで、黄褐色に黒い三日月模様の体が「トラ柄」に見えるのが名前の由来だ。詳しい生態は不明で、かつては「幻の鳥」と言われるほど数が少なかったが、森林の回復などで生息数が増えているという。環境省のレッドリストで絶滅危惧Ⅱ類に分類されている。

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