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2030年までに電気バス158台導入

宇都宮市内を中心に栃木県内で路線バスを運行する関東自動車(本社・宇都宮市)は、2030年度までに電気バス158台を導入すると発表した。カーボンニュートラル(脱炭素)に向けた実証実験に、東京電力ホールディングス(HD)=東京都=やグループ会社と連携して取り組むためで、同社のバスの約半数が電気バスに置き換わる。
 実証実験は、国の「グリーンイノベーション基金事業」の「スマートモビリティ社会の構築」のプロジェクトに採択された。関東自動車などを傘下に抱えるみちのりホールディングス(HD)=同=が県内と茨城、福島両県で実施する。
 同HDや関東自動車によると、ディーゼルエンジンのバスは1台あたり年間27トンの二酸化炭素を排出しており、電気バスにすれば排出量は削減できる。
 ただ、運行時間外の夜間だけしか充電できないため大容量のバッテリーが必要で、事業コストが20年間あたりでディーゼルバスの2倍かかる計算だという。
 この課題を乗り越えるため、みちのりHDと東京電力HDは新しいシステムを開発する。日中にも、終点に着いたタイミングなど運行ダイヤの合間を縫って効率的に「継ぎ足し充電」ができるようになるという。小容量のバッテリーで、従来並みのコストで運行できるようにしたい狙いだ。
 関東自動車の吉田元・代表取締役社長は「公共交通分野で脱炭素を進めることは重要な課題。今回の計画は国内でも最先端の取り組みでしっかり進めていきたい」とコメントしている。

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