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神宮外苑の森に再開発の影 都審議会、事業者案可決

 緑が豊かな景観とスポーツ施設が集まる東京・明治神宮外苑地区の再開発計画案が9日、都の都市計画審議会で可決、承認された。予定地の樹木の7割を伐採する計画で、ユネスコ(国連教育科学文化機関)の諮問機関「イコモス」の国内委員会は計画の見直しを求めていた。事業者は今後の調査で移植するか、伐採するかを検討する。
 再開発する事業者は三井不動産、伊藤忠商事、明治神宮、日本スポーツ振興センターの4者。総面積は約66ヘクタールで新宿、渋谷、港の3区にまたがる。青山通りから聖徳記念絵画館に続くイチョウ並木は保存する。
 計画は神宮球場と秩父宮ラグビー場を解体して段階的に場所を入れ替え、二つの高層ビルを建てる。再開発全体が終わるのは2036年を予定している。
 事業者が都に提出した再開発計画の環境影響評価書案によると、ケヤキやクスノキ、イチョウなどの樹木の調査で状態の良い木が1114本、悪化している木が267本あった。340本を残し、70本を移植して971本を伐採する予定だが、計画を進める中で状況を見ながら、移植できるか判断するという。

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