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桜島・錦江湾ジオパーク、拡大認定 鹿児島・姶良・垂水3市全域、面積5倍に/鹿児島県

 鹿児島市と錦江湾の一部からなる桜島・錦江湾ジオパークが、鹿児島、姶良、垂水3市全域に拡大することが決まった。世界ジオパークへの認定を視野に進めてきた霧島ジオパークとの統合に向けて、一歩進んだ格好だ。
 日本ジオパーク委員会が5日、認定した。面積はこれまでの324平方キロメートルから約5倍の1583平方キロメートルに拡大する。地質学的な見どころのジオサイトが12カ所から35カ所に、歴史・文化的な価値のある文化サイトは10カ所から33カ所に増える。植生や生態系がわかる自然サイトはこれまでなかったが、姶良市の重富海岸など6カ所に増える。
 委員会は拡大によって「姶良カルデラの噴火とシラス台地の形成、その後の人々の暮らしというテーマとして広がりをもつことが期待できる」とした。
 桜島・錦江湾ジオパーク推進協議会会長の下鶴隆央・鹿児島市長は、「今後、3市で魅力的な地域づくりに取り組み、世界に誇れるジオパークを目指していきたい」とコメントした。
 桜島・錦江湾ジオパークは2013年に認定。拡大をめぐっては19年にも審査されたが、サイトマップや解説板、ウェブサイトでの紹介がなかったことなどから「保留」とされていた。
 一方、霧島ジオパークは霧島市や曽於市、宮崎県都城市、高原町などにまたがり、10年に認定された。両ジオパークは近接し、地質学的に共通することなどから、世界ジオパークの認定をめざし、17年から統合への取り組みを進めてきた。今後は一体化に向けて霧島ジオパークの拡大が焦点となる。

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