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「東京五輪の持続可能性、不十分」 木材や紙、WWF懸念

 世界自然保護基金(WWF)ジャパンは20日、東京五輪・パラリンピックの大会組織委員会が定めた物資調達基準の持続可能性が不十分だとして、国際オリンピック委員会(IOC)に対応を求める要請書を出したと発表した。
 要請書は、国際事務局のWWFインターナショナル(スイス)と連名で提出した。組織委の調達基準のうち木材と紙、水産物、パーム油について、「持続可能なものにするという意思の欠如が見受けられる」として深刻な懸念を表明し、IOCに対して、組織委に物資調達情報を開示させたり、調達実績について第三者評価を受けさせたりすることを求めている。
 WWFジャパンなどは、2016年リオ、12年ロンドンの両大会の組織委の調達基準と比較するなどして検証した結果、▽木材や紙は、持続可能な森林管理による木材の国際基準の認証のないものも認めている▽水産物は、絶滅危惧種の取り扱いについて明確な基準がない▽パーム油は、持続可能性を担保していない可能性のある認証を認めている、などと問題視した。
 WWFジャパンは組織委に指摘し改善を求めたが、「納得のいく返答はなかった」としている。組織委は取材に対し、第三者評価などについて「今後検討する」と回答した。

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