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シイタケ育てて、青梅の里山守る 官民が協定 /東京都

 シイタケを育てて青梅の里山を守ろう――。そんな思いを込めた協定が9月30日、青梅市役所で締結された。青梅きのこ生産振興会と地元企業、青梅市が官民で連携して森林の活用や保全を進めていく。
 結ばれたのは「里山等広葉樹林の整備と活用に関する協定」。振興会の内沼秀夫会長(66)によると、原木シイタケの生産者は年々減っている。シェアの8割を占めていた福島県の原木が東日本大震災以降、手に入らくなったことも影響しているという。そこで内沼さんは「地元の木を使って栽培できれば、環境保全にもつながる」と考え、昨年、市にもちかけた。
 森林整備にはチェーンソーなどの機械が必要だ。市が地元の農林業機械製造「やまびこ」の永尾慶昭社長(67)に協力を打診すると、永尾社長は「社員が自社製品を実際に使うことはよりよい製品の開発にもつながります」。機械や人材の提供のほか、安全講習の開催なども担うという。
 高齢化が進み、市域の6割以上を占める森林には荒廃した場所が増えている。地権者の情報提供などをするのが市の役目だ。市農林水産課の担当者は「森林を整備すれば獣害なども防げる。それぞれの発展や環境の改善につながる」と期待を寄せる。

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