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鳥取県から 馬ふん使って、キノコ育て 牧場で毎週廃棄の1トンから培養土

 ポニー牧場で廃棄されていた馬ふんを利用してマッシュルームを育てよう――。こんな「うまっシュルーム・プロジェクト」を、鳥取市の認定NPO法人ハーモニィカレッジの空山ポニー牧場が始めた。捨てられるものや身近なものを利用して、エネルギーや食材を作り出すモデルをつくるという。
 牧場では、馬ふん(ボロ)を馬房掃除で出た汚れた木片や草と一緒に毎週3回、計1トン近く捨てている。牧場で活動する「森のようちえん」スタッフの尾崎敬子さんらが、ボロに注目。ワラと混ぜてほどよく発酵させると、マッシュルームを育てる培養土になるという情報を得た。
 7月に馬を放牧する広場横の空き地でプロジェクトを立ち上げた。8月には日本きのこセンター(鳥取市)の専門家らに来てもらい、ワラとボロの混ぜ具合や分量について指導を仰いだ。
 ボロに混じる木くずがキノコの栽培にあまり適さない針葉樹なので、文献の情報よりもボロの量を多めにする必要があることや、水をどれくらいかければいいか、ワラとボロを踏み固める時のコツなどを学んだ。
 現在はマッシュルーム栽培の培養土づくりが始まったばかり。収穫までには今後数カ月かかるという。
 マッシュルーム収穫後には培養土が廃棄物となるが、この廃培養土も堆肥(たいひ)化する。尾崎さんは「森のようちえんの園児が野菜を作る畑で堆肥として利用し、自然の循環を子どもに見せたい」と話している。

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