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クマ推定生息数4400頭 前年比700頭増 県、個体数減へ転換 /秋田県

 県環境審議会の自然環境部会が26日開かれ、県内のクマの推定生息数が4400頭(前年比700頭増)に上る見込みだと報告された。県は「当面の間は個体数が減少に転じるよう捕獲圧を強める」として、生息数の維持を前提とした従来のクマ対策から方針を改める考えを明らかにした。
 今年度のクマによる人身被害は、2月9日時点で14件16人。市街地での目撃が相次ぎ、昨年11月には、鹿角市大湯の街中の温泉宿で猟友会員2人が襲われる被害もあった。県自然保護課の担当者は「個体群の維持安定は必要だが、人身被害を防止するのが最優先されると思う」と、方針転換の理由を説明する。
 県はこれまで、環境省のガイドラインに基づき、生息数の12%を捕獲頭数の上限に設定してきた。一方で県内のクマの推定繁殖数は、毎年23%ずつ生息数が増える計算となっている。このため、ガイドライン通りの従来の捕獲ペースでは「個体数の増加に歯止めがかからない」と判断し、推定繁殖数を上回る捕獲に向けてかじを切る。

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