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淡水魚、生息域ごと守りたい 農家と協力、河川改修も工法配慮 /佐賀県

 日本の淡水魚がピンチだ。国際自然保護連合(IUCN)が今年7月に最新版を公開したレッドリストには、固有種を中心に約30種が加わった。水田や用水路といった人の生活の近くで生きる種が多く、世界自然保護基金(WWF)ジャパンも保全に乗り出した。
 10月上旬、収穫間近の稲が揺れる県内の水田地帯。九州大大学院農学研究院の鬼倉徳雄准教授(魚類生態学)が水田の脇にある幅3メートルほどの水路に突っ込んだタモ網を上げると、小魚たちがきらきらと跳ねた。
 20分ほどでアリアケスジシマドジョウやカワバタモロコなど、絶滅危惧種を含む約10種の魚が捕まった。魚種を記録してDNA分析用にヒレの一部を切り取り、水路に戻した。
 淡水魚は水質汚濁や外来種の増加などにより全国で数を減らしてきた。また、水田やその周りの水路などに生息してきた種では、水田の乾田化や水路の護岸のコンクリート化など、近代的で効率のいい農業のしくみが生息環境に合わず数が減っているという。
 この日の活動はWWFジャパンによる水田やその周囲の生き物を守ろうというプロジェクトの一環。佐賀県や福岡県、熊本県の水田地帯に張り巡らされた流れが緩やかな水路「クリーク」には希少種を含め、多くの淡水魚が生息していることから、「人が作った環境だが、流域の生態系を構成する重要な要素」と保全のモデル地区に選んだ。
 クリークは水を流す用水路と、ためておくため池を合わせたような機能を持ち、勾配が少ない平野で効率よく水を使うことができるしくみだ。ヨシなど、魚の隠れ家や産卵場所になる植物が生えているほか、深みは冬になっても干上がらず魚が越冬できる。

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