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ブナの実が大凶作、クマ出没ご注意 来月上旬まで警戒必要 /山形県

 クマの好物のブナの実の結実状況が、今秋は「大凶作」だったことが林野庁東北森林管理局の調査で分かった。エサを求めてクマが人里に来るケースも増えており、今年1~10月のクマの目撃件数は、昨年同期と比べて4割近く増えた。県は「12月上旬までは警戒が必要。慣れた山でも、クマよけの鈴やラジオを鳴らして歩くなど万全な対策を」と注意を呼びかけている。
 ブナの実が凶作の年は、エサを求めてクマが人里に出没することが増えると言われる。東北森林管理局によると、9~10月に県内の22カ所で結実状況を調査したところ、ごくわずかに実が付いている場所が1カ所あったほかは、すべての場所で全く結実していない「大凶作」だった。大凶作の中でも、2006年以来の乏しい実りだという。
 クマによる被害は相次いでいる。今年はこれまでに人がクマに襲われる被害が5件発生しているほか、10月には鶴岡市でクマがガラス戸を破って民家に侵入した。県によると、今年の目撃件数は10月末時点で422件(昨年同期比115件増)。昨年に比べると、特に9月以降の目撃件数が大幅に増えている。
 クマは冬眠前にエサを求めて動きが活発になる。県みどり自然課は「クマに出会ったら背を向けずにゆっくり後退し、その場を離れてほしい」と話している。

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