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棚田で聴こう 上勝で音楽祭、今年18回目 /徳島県

 棚田をステージにした野外音楽祭が17日、上勝町で開かれた。地元住民が始めた小さな催しは年々規模が拡大し、18回目の今年もマーチングバンドの音色や合唱隊の歌声などが山里に響き渡った。
 収穫を終えた棚田には舞台が木組みされ、傾斜地の段差は観客席だ。同町の田野々地区に登場した自然のステージを前に、約300人が小川のせせらぎが混じった音楽に耳を傾けた。
 地元・上勝小の児童が金管楽器で演奏した「パプリカ」や上勝中の生徒による「カントリーロード」の合唱など十数曲が2時間ほど続いた。小学生は全国棚田サミットのテーマ曲「棚田へ行こう」を合唱。小学5年の殿川瀬里さんは「一番奥の棚田まで届くように歌えました」。
 7年連続で参加という主婦竹田真由美さん(53)=同町=は「地元の人が頑張っている。続く限り来たい」。上勝小中の外国語指導助手(ALT)、キートン・ヒルさん(22)は「自然をうまく活用している」と感心していた。
 音楽祭は20年ほど前から始まった。周辺の棚田の圃場(ほじょう)整備を機に、地元は棚田を利用した企画を構想した。この話が全国大会常連のマーチングバンド「徳島インディゴゥズ」に伝わり、音楽祭が決まった。
 当初は1回のみの開催のはずだった。だが、周辺地区も名乗りを上げ、音楽祭は続けられた。豊作祝いの意味も込められ、地域の恒例行事に。今では地元の小中学校の全校行事にもなっている。

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