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即位儀式の「笏」高山から 飛騨一宮水無神社が制作 平安以来の伝統 /岐阜県

 天皇陛下が即位し、一世一代の儀式「大嘗祭(だいじょうさい)」を終えた。即位に関わる一連の儀式で使われた「笏(しゃく)」は高山市の飛騨一宮水無神社が制作し、上納したものだった。平安時代から、受け継がれてきた伝統は、令和にも引き継がれた。
 笏は、儀式の参加者が手に持つ長さ40センチほどの細長い板状の道具。水無神社は近くにある霊山「位山」を「奥宮」として、その山のイチイの木で笏をつくり、平安時代の頃から皇室に届けてきたとされている。美しい木目を生かした笏は高く評価されてきたという。
 明治以降も代替わりの度、笏を納めてきた。上皇陛下が生前退位の意向を示された2016年以降、樹齢300年近いイチイの大木3本を切り倒し、準備してきたという。
 今年1月、宮内庁から正式に依頼を受け、乾燥させてきたイチイの板から笏に加工する作業に取りかかった。手がけたのは神社近くに住む宮大工の小野庄一郎さん(66)。13年の式年遷宮の際にも笏の制作に携わった。
 今回は、約250本の笏を約1カ月半かけて制作した。切り出した板を約20種類のかんなで削り、角に丸みを持たせた笏を作る。
 無事、制作を終えた小野さんは「めったにない機会に恵まれた。大切なものの制作に携われて感謝しかない」と感慨深げに話した。3月には、色や木目の美しさから厳選した複数本を牛丸大吾・宮司らが宮内庁に持参し、上納した。
 10月にあった「即位礼正殿の儀」など一連の行事の際、牛丸宮司や小野さんはテレビでその様子を見守った。牛丸宮司は「長い伝統をまたつなぐことができた。これからもイチイの確保や制作技術の継承を進めていきたい」と話した。

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