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北ア・唐松沢雪渓、氷河と確認 長野・白馬村、県内2例目 /富山県

 北アルプス唐松岳(2696メートル)にある唐松沢雪渓(長野県白馬村)が、国内7番目で長野県内では2例目の氷河と確認された。新潟大学などでつくる調査団が今月5日、白馬村で会見し、調査結果をまとめた論文が日本雪氷学会に受理され、氷河と認められたことを明らかにした。
 北アルプスには、冬に降り積もった雪が雪崩などで谷筋に寄せ集められ、夏も解けきらずに大きな塊として残る「雪渓」が多くある。雪渓の下層では長時間かけて氷の塊の「氷体」が形成されることがある。自身の重さで様々な方向に力がかかり、固体のまま少しずつ変形する。その中で流動性を持つものが特に「氷河」と定義され、2012年以降国内で見つかった氷河はすべて北アルプスにある。
 調査団は今回、融雪が最も進んだ18年9~10月にかけて、レーダーや人工衛星からの電波を使い、氷体の大きさや流動性があるかどうかを現地調査した。その結果、氷体は全長約1.1キロメートル、最大で約35メートルの厚さがあり、1カ月間で最大約25センチの流動が確認された。
 唐松沢氷河は、白馬村から八方池や岩岳山頂などから望むことができ、村は観光や教育への利用を期待する。

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