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野幌、ヒグマ再出没 関係機関が対策協議 食害確認 /北海道

 道立野幌森林公園(江別市など)や周辺で6~7月に出没し、その後、姿が見られなくなっていたヒグマの目撃情報が再び相次いでいる。関係機関は28日に連携会議を開き、万一の事故時の対応など今後の対策について確認した。
 石狩振興局などによると、6月に北広島方面から園内に侵入する姿が確認されて以降、7月17日まで目撃やふんなどの情報が続いたが、その後は情報が断続的になった。それが8月24日以降は再び目撃が続くようになり、同日に公園南部の農場でデントコーンの食害も確認された。関係機関は公園内外をパトロールする一方、江別市と北広島市は1基ずつ箱わなを設置し捕獲に乗り出している。
 この日は石狩振興局の呼びかけで札幌市を含む3市と道警、北海道猟友会など関係機関の約45人が北海道博物館に集まった。事故発生時の対応では、(1)被害者の救助(2)住民への周知(3)加害ヒグマの捕獲(4)事故現場の調査、という手順や各機関の役割を確認した。
 一帯は公園と住宅地や農地が接し、猟銃による駆除は難しいという。道立総合研究機構環境科学研究センターの間野勉・自然環境部長は「人間の生活圏で食べ物を見つけるなど『成功体験』を重ねると行動がエスカレートするおそれがある」として電気柵の設置など農業被害を防ぐ手立てを取ることを提言した。

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