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県、豚コレラ対策強化 野生イノシシ感染受け /石川県

 県内でも野生イノシシへの家畜伝染病「豚(とん)コレラ」の感染が確認された。豚コレラは昨年9月以降、岐阜、愛知、三重、福井の養豚場で発生。野生イノシシの感染も長野や富山に広がり、懸念が高まっていた。
 県によると、感染が確認されたのは今月20日、白山市女原の山間部に設置された捕獲おりに入っていたイノシシの幼獣。県の遺伝子検査で陽性と判定され、国の検査で確定した。
 場所は福井県境まで約14キロの地点だった。国の検査によると、福井で感染した野生イノシシの遺伝子と同じ系統だったといい、石川県の担当者は「福井から来ているのではないか」と推測している。
 野生イノシシが養豚場にウイルスを媒介する恐れがあるため、県は全域で捕獲調査を進めてきた。
 白山市での感染確認を受け、県は発見地点を中心とした半径10キロ圏内で重点的に捕獲を進めるほか、市内2カ所の獣肉処理施設に対し、同区域内でつかまえた野生イノシシの利用を自粛するよう求めた。
 県によると、県内の養豚場は、かほく市より北に15カ所(計約2万1千頭)ある。20日からは養豚場への感染防止のため、かほく市と津幡町で野生イノシシへの豚コレラ経口ワクチンの散布も始めた。捕獲用のおりも近く増設が完了する予定で、地元などが設置した分も含めて県内全体で2260基になるという。

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