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外来魚駆除、電気の力 多鯰ケ池「大型には抑制効果」 /鳥取県

 鳥取砂丘(鳥取市)の南側に位置し山陰海岸国立公園にも属する多鯰ケ池(たねがいけ)で、電気ショッカーボートによる外来魚の駆除調査があった。
 県緑豊かな自然課によると、多鯰ケ池では1980年ごろから、オオクチバス(ブラックバス)やブルーギルといった外来生物の中でも特に生態系に悪影響を及ぼす特定外来生物が繁殖。もともと池に生息しているドジョウやゴクラクハゼといった在来種を捕食してしまうため、2010年に県が電気ショックによる駆除活動を始めた。
 駆除調査ではボートから水中に500ボルトの電圧をかける。感電によって一時的に魚を気絶させ、水面に浮き上がってきた魚から外来魚だけを選別して網で捕獲する。20、21日の2日間にわたって実施され、オオクチバス141匹(昨年167匹)、ブルーギル513匹(同199匹)を捕獲した。捕獲した魚は焼却されるという。
 電気ショッカーボートによる駆除方法では、体長の大きい魚ほど電圧の衝撃を体に受けやすい。同課の柴田寛係長は、近年の調査で比較的大型の外来魚であるオオクチバスの捕獲数が減ってきていることから、「大型サイズの魚については抑制効果が出てきた」と評価。一方で、オオクチバスの減少に伴い、生存競争の相手が少なくなったブルーギルが増加傾向にあり、「今後は小型のものを減らすための策も検討していきたい」。

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