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「仁徳陵」世界遺産へ 49基古墳群、登録を勧告

 ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界文化遺産に「大山(だいせん)古墳(伝仁徳天皇陵)」など「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」(大阪府)が登録される見通しとなった。事前審査する諮問機関が「登録が適当」と勧告した。6月30日からアゼルバイジャンで開かれる世界遺産委員会で最終的に決まる。
 ユネスコが13日、諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告内容を日本政府に伝えた。
 古墳時代最盛期の4世紀後半~5世紀後半に築造された古墳群。国内最大の前方後円墳「大山古墳」(墳丘長486メートル)、2番目の規模の「誉田御廟山(こんだごびょうやま)古墳(伝応神天皇陵)」(同425メートル)のほか、帆立貝形墳や円墳、方墳など大きさも形も多様な45件49基で構成される。古墳が密集する堺市の百舌鳥エリアと羽曳野(はびきの)・藤井寺両市の古市エリアは、個人の権力の大きさや身分の差が目に見える形で示されるようになっていった日本の歴史を物語る物証として顕著な特徴があると認められた。
 49基中29基が歴代天皇や皇后、皇族の墓として宮内庁が管理する陵墓(りょうぼ)など。一般の人の立ち入りは禁じられ学術的な調査も制限される。名称も宮内庁の指定に沿って「仁徳天皇陵古墳」などで推薦されたが、考古学や歴史学者から「被葬者が学術的に確定していない」として地名に基づき大山古墳などと呼ぶべきだとの指摘がある。こうした点がどう評価されるのかが注目されていた。

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