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国内で初の確認、外来アシを駆除 碧南、生態系破壊の恐れ /愛知県

 生態系を壊す恐れがある特定外来生物のイネ科植物「スパルティナ・アングリカ(コヒガタアシ)」が、国内で初めて碧南市で確認され、22日、環境省や県、市の職員らで駆除された。
 スパルティナ属は北米や欧州原産で、スパルティナ・アングリカはその交雑種。主に汽水域の干潟に侵入し、群落が広がると水路や湿地に水が流れず、陸地に変えてしまう。干潟にすむ貝類や植物、渡り鳥などの在来生物を駆逐してしまう恐れがある。毒性はなく、人への直接的な被害はない。
 昨年12月、碧南市の堀川の河口付近で1キロ近くにわたって点在するのが確認された。貨物船などによって種子が運ばれた可能性がある。繁殖状況から、数年前から侵入していたと推測される。近隣種の特定外来生物スパルティナ・アルテルニフロラ(ヒガタアシ)も2011年、豊橋市内で確認されている。
 この日は干潮時に、約30人が護岸に群落を作ったスパルティナ・アングリカを、スコップや軍手で約10センチの地下茎ごと引き抜き、掘り取った。作業は23日も続け、除去した植物は焼却処分する。今後は生育状況を観察しながら、根絶を目指して駆除を続ける。

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