山野草盗掘防げ、合同パトロール　佐井　／青森県

　福寿草やオサバグサなど貴重な山野草が自生する佐井村で１９日、盗掘防止の合同パトロールがあった。下北森林管理署や村、県自然保護課、大間警察署などの担当者１４人が２班に分かれて国道３３８号から林道まで巡回。「山野草の保護」を呼び掛けるパンフレットを入山者に手渡ししたり、車のフロントガラスに挟んだりして回った。
　景勝地の仏ケ浦がある一帯はブナなどの木々の芽吹きが間近。日が差し込んだ林床ではカタクリやニリンソウの花が咲き始めた。下北森林管理署の佐々木功署長は「どちらも身近な山野草だが、地域にとっては貴重な自然。末永く守っていくことが大切」と話した。
　同村では最近、目立った盗掘被害は報告されていない。ただ、十数年前に行者ニンニクが根こそぎ盗まれたことがあったという。