ニュースピックアップ
ニュースピックアップ

企業からも太陽光電力調達 小田原の電力会社、地産地消拡大へ /神奈川県

 再生可能エネルギーによる発電を行う企業「ほうとくエネルギー」(小田原市)と、電力小売事業者「湘南電力」(同)の2社は、民間事業者の太陽光発電設備からの電力調達を3月から始めたと発表した。公共施設の屋根などで生み出された電力とともに、企業などからの電力の調達を増やし、電力の地産地消を拡大する方針だ。
 ほうとくエネルギーは民間事業者の施設の屋根に太陽光発電設備を置き、そこで生み出された電力は湘南電力が県内の家庭や事業所の施設に供給する。屋根を貸した事業者には賃料を支払う仕組みだ。
 今回の調達先は小田原市の3事業者。3月、「しいの食品」と「共同冷蔵」の、ともに出力49・5キロワットの発電設備から電力の調達を開始。4月上旬、「小田原福祉会」潤生園の三つの発電設備(計56・1キロワット)から調達する電力の発電も始まった。
 同市の企業や市民らが出資する「ほうとくエネルギー」は、市民らの出資でできた二つの発電施設(計約1730キロワット)を稼働中。同市の小学校や地域施設からの電力も活用している。今後は企業との提携を広げる計画だ。
 今回の民間事業者との提携は、県の「地域電力供給システム整備事業」のモデル事業に採択され、補助金約800万円がついた。県の担当者は「電力の地産地消は地域振興に有意義。小田原での取り組みは先進的で、全県に広がることを期待している」と話す。

PAGE TOP