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世界農業遺産「大崎耕土」米、ブランド認証開始 1市4町、今年度から /宮城県

 世界農業遺産に認定された大崎地域(大崎耕土)を構成する大崎市などの1市4町で、減農薬など自然環境や生物多様性に配慮して栽培されたコメを、「大崎耕土」ブランドとして認証する制度が2019年度から始まった。豊穣(ほうじょう)の大地を象徴する商品かつ、世界農業遺産のPR推進役としての役割が期待されている。
 認証制度の対象となるのはササニシキ系やひとめぼれなど、古川農業試験場で育種された品種で、大崎地域(大崎市、美里、涌谷、加美、色麻の各町)で栽培されたもの。
 栽培方法では、県内で一般的に使われている化学肥料の使用量を5割以下の水準に減らす。農家は田んぼや周辺水路などの昆虫類、魚類など生き物の生息状況をモニタリング調査し、生物多様性が保たれているかをチェックすることが義務づけられる。農家向けに、モニタリング調査の講習会も開く。
 生き物調査は、農家だけでなく民間団体にも協力してもらうほか、3年に1回程度は専門家が調査する。
 栽培農家には、JAS有機農産物の認証や、消費者との交流事業の実施なども要請する。
 認証米の栽培希望の農家の募集は、5月ごろをめどに始める予定。将来的には、認証制度の対象を野菜や肉、日本酒、みそなどにも広げていく方針だ。

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