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山々や昆虫リアルに 草千里にビジターセンター 火山博物館と連携、発信 /熊本県

 阿蘇・草千里ケ浜にある阿蘇火山博物館1階に17日、環境省の「阿蘇山上ビジターセンター」がオープンした。トレッキングができる周囲の山々、植物や昆虫、火山などについて、パネルや映像で紹介している。
 阿蘇くじゅう国立公園内のビジターセンターは、南阿蘇(高森町)、長者原(大分県九重町)に次ぎ3カ所目。海外から全国の国立公園を訪れる旅行客を増やす狙いで環境省が進める「国立公園満喫プロジェクト」の一環で約1億円をかけ整備した。
 展示の観覧は無料。植物や昆虫を紹介するパネルのほか、火山の防災を紹介する展示、火山博物館で企画したトレッキングコースの案内もある。実際に山を歩いて撮影した動画とプロジェクションマッピングを組み合わせた展示や、野うさぎの目線で草原を撮影した子供向けの映像もある。
 同省阿蘇くじゅう国立公園管理事務所によると、熊本地震で被災した火山博物館の復旧支援と、草千里を訪れた観光客に阿蘇全体の情報発信をすることも新たなビジターセンターの役目に位置づける。ビジターセンターを民間の施設内に設置するのは全国初で、火山博物館と連携した運営や企画をしていくという。
 同事務所の担当者、山崎永文さん(32)は「見学に訪れた人が実際にフィールドに出たくなるような、屋内と野外を結びつける施設を目指したい」と話した。

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