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有害獣捕獲情報、メール通知 マスプロ開発 わな確認作業、省力化 /愛知県

 テレビ受信機器大手のマスプロ電工(本社・日進市)は、ICT(情報通信技術)を使って、イノシシなどの有害獣捕獲情報通知システムを開発した。昨年暮れから、市と地元の日進市猟友会と協力して実証実験に取り組んでいる。仕掛けたわなを確認する手間が省け、高齢化や人手不足が深刻な猟友会にとって省力化が期待されている。
 活用するのは、一度に送信できるデータ量は小さいが、低額、省電力で長距離通信ができる無線技術「LPWA」。電源工事も不要で、箱わなの移設も容易にできるのが特徴。単3乾電池2本で約1年間は使用でき、維持費も抑えられる。
 実証実験では、同市米野木町などの雑木林に取り付けた箱わな3基にイノシシなどの有害獣が入り、おりが下りると、あらかじめ登録してある猟友会会員の携帯電話やスマートフォンなどにメールが届く仕組み。1月25日午前1時すぎに実験後初めて捕獲に成功した。
 同市猟友会によると、近年、イノシシなどの野生有害獣が畑などを荒らす被害が増えていて、2017年度はイノシシ37頭を捕獲し、駆除した。一方、箱わなの駆除に当たる会員は6人と少なく、人手不足が深刻になっている。同会の石川錬治さん(66)は「駆除の効率化につながると期待しています」と話す。

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