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樹齢400年の大サカキ、枯死のため指定解除 県の天然記念物 久伊豆神社 /埼玉県

 さいたま市岩槻区の久伊豆(ひさいず)神社境内にある大サカキが18日、県の天然記念物の指定を解かれた。推定樹齢は400年、県内最大級とされる古木だったが、昨年枯れてしまい、寿命を迎えたと判断された。
 県や同神社などによると、常緑のサカキは神事で使われるため神社によく植えられ、「クイズ神社」ともいわれる久伊豆神社にも数十本ある。中でも1997年に天然記念物に指定された大サカキは高さが12~13メートル、幹回りが1・5メートル(ともに指定時)ある。
 ただ、本来サカキはより暖かい地域に分布し、寒さに弱い。「昨年2月ごろの大雪の日から元気がなくなり、緑の葉っぱが少しずつ落ち始めた」と宮司の馬場裕彦さん(61)。土に栄養剤を入れるなどしてきたが、葉はどんどん茶色に。枯死したと結論づけた。
 同神社では約20年前にも天然記念物の大サカキが枯死。「2代目」との別れに馬場さんは「残念だけど、寿命だからしょうがないかな」。倒れる恐れもあり、伐採を検討するという。
 ただ、2年ほど前には根元から新芽が出て、すくすく伸びている。「場所を移して育てたい」。馬場さんは世代交代に期待する。

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